ミュンヘンにはたくさんの博物館や美術館があります。住んでいるといつでも行けるという気持ちもあってかなかなか足を運ばすにいましたが、先日、自分の誕生日に思い立って「Alte Pinakothek」に行ってきました。Alte Pinakothekは、ミュンヘンのダウンタウンにある美術館で、常時700点もの絵画を展示。また、Alte Pinakothekは、旧絵画館と呼ばれ、中世からルネッサンス、バロックを経てロココ終期までの絵画を展示している美術館で、対して「Neue Pinakothek」は、「ゴヤからピカソまで」をキャッチフレーズに、19世紀以降のアートを展示した新絵画館です。ただし、現在Neue Pinakothekは改修中で、2025年まで閉館の予定。Alte PinakothekにてNeue Pinakothekの有名作品の一部を展示しています。

さて、Althe Pinakothekの建物は、絵画を展示するために建てられたもので1836年に竣工。当時のヨーロッパにおける美術館建築では画期的な存在だったと言います。戦争で被害を受けたものの、剥き出しのレンガまでも表現の一部にするようなデザインで、1957年に再建。戦後復興における建築的な見本としても認識されていると言います。
重厚な木の扉を開けると、すぐにクロークがあり、入場する前にコートとバッグを預けなければなりません。バッグは大きさに限らず必ず預けなければならないので、ご注意ください。預ける際に1€掛かります。荷物を預け、中に入ると開けたロビーの右手にチケットカウンターがあります。2023年4月現在の入場料は7€でした。チケットではなく、アームバンドを受け取るので自分で腕につけて入場します。1階の左右にも展示室がありますが、まずは正面を通り常設展示へ。左右に分かれた膨大な階段を登ります。この階段が特徴的でとても建築的に美しい造りだなと思いました。右手から上がり、いよいよ展示室に入ります。

扉を開けると左右の壁にも絵画の展示がありますが、まず入り口右手の展示室へ。この時点で一度も閲覧順の指示看板などがないので戸惑いますが急いでもないのでゆっくりと展示内容を見ていきます。常設展は、時代もあってかほとんどがキリスト教と繋がりが深い作品が多く、徐々に貴族のポートレート、当時の民衆を描いた作品なども出てきます。
最初の展示室のハイライトは、美術館のホームページでも紹介されている、アルブレヒト・デューラーの自画像。ニュルンベルク出身のデューラーによる1500年に描かれた作品では、強い眼差しと芸術を生み出す力強い手の表現が高く評価されているのだそうです。作品にはそれぞれドイツ語と英語で解説がついているので、事前に下調べをしていかなかったのですが十分に楽しめました。








常設展では、時代や作家で括られた展示方法ではなく、歴史画、肖像画、風景画、静物画といった絵画の主要なジャンルを反映しながらも、絵画の構成他所や物語構造に注目したり、色彩や筆致など表現に注目したりするなど、テーマ別の展示が主流。意外な画家の組み合わせにも発展しています。ボッティチェリやエル・グレコ、ベラスケス、レンブラント、ロランなど有名な作家の作品ももちろんありましたよ。また、展示されている部屋の壁の色も強烈な個性を放っており、各展示室にはソファも設置してあるので、ゆっくりと作品を満喫することができました。特に巨大な絵画群は圧巻。何百年も前、カメラもない時代に、一瞬を切り抜き色鮮やかに再現する巨匠たちのイマジネーションに感嘆すると共に、当時の暮らしを垣間見、充実した時間を過ごすことができました。また、メインの展示室とは別に、窓側の廊下にもたくさんの絵画が展示されているのでお見逃しなく。
ちなみに、新絵画館が改装中なことで、1階の展示ではゴッホの「ひまわり」を初め、ミレーやモネ、クリムトの作品の一部も楽しめますよ。館内はかなり広いので、全体を見て回るには3時間は必要だと思います。のんびり見たい方は平日に、日曜日は入館料が1€なので、お得に見たい方は日曜日がおすすめです。


Data/
Barer Straße 27, 80333 München (※Entrance Theresienstraße)
入場料:大人 7€、学生・65歳以上 5€、18歳以下の子ども 無料、日曜日のみ1€
休館日:月曜、12/24,25,31、5/1
開館時間:平日 10:00〜18:00、火曜・水曜 10:00〜20:30
