
ミュンヘンの中心地、マリエンプラッツそば。新市庁舎と並んで、ミュンヘンのランドマークとして親しまれている「フラウエンキルヒェ(聖母教会)」。可愛らしい二つの塔が目印です。
歴史は古く、1271年にミュンヘンの人口増加に伴い、教区の再編成が行われることになりました。当時、この地域を支配し始めていたヴィッテルスバッハ家は、自らの権力を強調するためにもこの地に教会を建てたと考えられています。二重の塔を正面に持ち、後期ロマネスク様式の3廊式の聖堂は、14世紀初頭には完成していました。
その後、1821年以降は、ミュンヘン並びにフライジングエリアにおける大司教の聖堂として使用されています。しかし、フラウエン教会もまた、第二次世界大戦による大きな被害を受けました。聖堂の天井は大きく破壊され、野晒しになってしまった教会の写真が、教会内に展示されています。また公式ホームページの教会史でも見ることができます。現在の教会は、復元されたものであり、聖堂の身廊(入口から祭壇まで)は長さ109m、幅40m、高さ37mとかなり大きく、一度に2000人以上の信徒を収容できるほどです。

同じ高さに見える双子の塔ですが、北塔は98.57m、南塔は98.45mと若干の違いがあります。ミュンヘン市街地では、行政により100m以上の高層建築を認められていないため、遠くからでもこの双子の塔を眺めることができるほどです。南塔のみ、通常4月〜10月まで見学可能です。
教会の見どころとしては、正面入り口にある「Der Teufelstritt(悪魔の足音)」。石に刻まれた足跡があり、この足跡にはある伝説が残されています。建築主は、窓がない教会を作ると悪魔と契約を交わします。実は、足跡のある場所から祭壇を見ると、身廊の両側にある22本の大きな柱に隠れて、全く窓がないように見えるのです。喜んだ悪魔は、地面を踏みつけ、足跡を残しました。しかし、実際はたくさんの窓があることに気づいた悪魔は、怒り狂って教会を破壊しようとしたそうです。結局破壊することはできなかったため、今でも仲間の悪魔が教会の周りを飛び回っていると言います。

正面入り口から左手にあるのは、1347年に亡くなったバイエルン皇帝ルートヴィヒの慰霊碑です。1622年に完成しています。ヴィッテルスバッハ家の霊廟は祭壇の地下に祭壇ともにあり、約100基の墓が埋め込まれています。普段は立ち入ることができませんが、年に数回開帳されています。

また、祭壇の左手にあるのは、世界最古とも言われる絵巻時計で、現在も時を刻んでいます。
マリアの生涯を表現しているステンドグラスは、フラウエン教会の中でも貴重な美術品の一つです。1493年に寄贈されたものが現存しています。

復元された教会であることもあり、全体的にとてもシンプルに見えますが、人々の親しみ、そして信者の願いがこもった教会だと感じました。また、フラウエン教会の周りには、ドイツ料理の美味しいレストランも軒を連ねているので、教会を眺めながらの食事もおすすめです。
<Data>
Frauenplatz 12, 80331 München
Open 月曜〜土曜 8:00〜20:00/日曜と祝日 8:30〜20:00 ※礼拝中は見学不可
南塔 月曜〜土曜 10:00〜17:00/日曜・祝日 11:30〜17:00(最終登頂16:30)
登頂料 大人 7.5€、7歳〜16歳5.5€、6歳以下は無料(教会内のカテドラルショップで購入可能)





