前回、PCR検査を受ける必要があったと書きましたが、実は急遽、ドイツから陸路でルーマニアへ行くことになりました。入国の際、コロナのPCR陰性証明が必要になるためテストを受けたのです。そもそもは、私のドイツでの長期滞在ビザが取れたら、色々な場所を観光しながらのんびり車で帰省したいね、と話していたのですが、今回の帰省はとある事情があり、とにかく急いで入国する必要がありました。さらにコロナ禍であり、通常の旅行とは事情が違います。ドイツとルーマニアは2000kmほども離れているのです。(日本で言うと、九州から北海道くらいの距離です。)現在ヨーロッパのコロナ事情は、色々な規制が少しずつ緩和してきているとはいえ、まだまだ国をまたいで旅行することは控える傾向にあり、どこかに立ち寄りながらの旅行計画は立てられません。また、諸事情によりとにかく早く入国する必要があったので、とりあえずルーマニアへ入り、その時にその場所でホテルが取れたらそこで一泊する、と言うことになりました。
EU圏内では、基本的に国境を越える際の入国審査などは無く、高速を跨いで国同士を行き来することが可能です。ところが、ルーマニアはEU加盟国ではありますが、シェンゲン協定国では無いため、国境における入国審査は必ず行なわれます。通常であれば、日本人はルーマニアへ入国する際して、90日以内であれば特にビザの申請をせずとも入国が許可されているのですが、現在この観光目的等のビザなし入国、すなわち必要不可欠でない場合のルーマニアへの入国は全面的に停止されています。(日本政府は、日本からルーマニアへの渡航について、渡航中止レベルに位置付けています)ただし、このルーマニア側の規定には例外があり、ルーマニア及び、ヨーロッパ各国の長期滞在ビザを保有している場合、もしくはルーマニア国内に家族がいる場合などが例外に該当します。詳しくは在ルーマニア大使館のWebサイトに掲載されていますが、私はルーマニア国民の家族に該当するため、例外として入国が許可されると記載がありました。とは言え、ここは日本ではなくヨーロッパ。必要とされる書類以上に準備して国境越えに臨みました。
ドイツから陸路でルーマニアへ入国するために準備した書類は以下のものです。
- 全員のパスポート
- 全員のコロナPCR陰性証明(前回の記事を参照)
- 私のドイツの長期滞在ビザ
- ルーマニア版の婚姻証明書、ドイツへの入国のために日本の婚姻届受理証明書とドイツ語翻訳
- ドイツの住民票
- グリーンカード(ヨーロッパの自動車保険:夫が加入している保険会社に問い合わせて調達しました)
- 高速や道路の利用料金(国を跨いで移動する場合、各国分必要です。各国によって事情が違うので事前に調べて支払いを済ませ、領収書をプリントアウトしておいた方がいいと思います。)
以上を揃え、朝5時にハンブルグを出発。高速で事故が起こって2時間近く渋滞にはまってしまいましたが、その後はスムーズにドイツ国内を走りました。ドイツからルーマニアへ行くルートは、googleなどで調べると、ポーランドとウクライナを通るルートが最短と表示されますが、安全上の懸念、また保険の関係から、ドイツ→チェコ→スロバキア→ハンガリーを通ってルーマニア入りすることに。トイレ休憩などを多少入れながら、ひたすら高速道路を走りました。

高速は、ほとんど景色が変わらないのですが、各国で多くの風力発電、そしてこの時期の風物詩とも言える菜花畑を目にしました。日本だと高速道路は高い塀があり、周りの景色が楽しめないことが多いと思いますが、ヨーロッパでは一部を除いて車窓からの景色も存分に楽しめます。大地が緑に覆われ、少しずつ違う建物の造形、美しい景色は飽きることなく楽しむことができました。車窓から見た景色を少しお届け。
ドイツからチェコ、スロバキアではボーダーもなく、さらにコロナの規制もなく通り過ぎました。一番厳しかったのはハンガリーです。ハンガリーでは、スロバキアとのボーダーで全員のパスポートを提示し、トランジットであることを伝えることで高速での移動が許可されました。また、トランジットの車が使用できるパーキングエリアも限られており、ボーダーでトランジットであることを示すステッカーと、利用可能なパーキングエリアを示した簡易的な地図を渡されました。ハンガリーの高速道路は新しいため、高速道路も綺麗で、利用可能なパーキングエリアもかなり整備されている印象でした。レストランやカフェは閉まっていましたが、ガゾリンスタンドとコンビニが営業しており、トイレもコンビニに併設された綺麗なトイレを使用することができます。ただし、コンビニによっては、トイレの使用料をとられることもあり、その場合は、ユーロのコインでも対応してくれました。4カ国跨ぎましたが、ハンガリーの高速道路が一番綺麗で整備されていました。しかもブタペストの街の中を走るため、一瞬ですが美しい街並みを楽しむことができました。
出発から小休憩のみ挟み、いよいよハンガリーとの国境を越え、ルーマニアへ入国です。この時点で深夜12時を越えていました。ハンガリーで出国手続きをし、隣り合ったブースでルーマニアへの入国手続きを行います。ここで初めてPCRテストの結果の提示を求められました。当初の計画では、夕方くらいにルーマニア入りし、近くの街で宿をとって、次の日の夕方までに目的地に着けば良いと考えていました。しかし、近くの街に着いた時点で深夜1時。今更、泊まれるところを探すこともできませんし、探したところで見つかるとも思えません。入国した街から目的地までは、最短でも8時間掛かります。夫も私もクタクタでしたが、とにかく先を急ぐことにしました。と言うのも、ルーマニアはほとんどと言っていいほど、高速道路が整備されていません。また、それぞれの都市の道路状況や交通ルールはかなり煩雑で、ドライバーのマナーも良いとは言えません。道路環境も悪く、交通量も多いので、深夜にできるだけ距離を伸ばして、行けるところまで行こうということになったのです。
私は前日の準備から寝ておらず、助手席で数時間仮眠を取ったと言え、この時点で既に39時間起きたまま。夫は20時間近く運転し続けていた状態でした。しかし夫はランナーズハイとでも言うのか、意外と意識がしっかりしており、まだまだいけるぞ、という感じでした。長くなったので、続きは次回のブログでご紹介します。




